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『陰の実力者になりたくて! 01』感想・レビュー
向いている人や作品の魅力を紹介

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『陰の実力者になりたくて! 01』の感想・レビューです。

1巻は、「陰の実力者」に本気で憧れる主人公・シドの狂気的なこだわりと、
その言動がなぜか全部本当になっていく勘違い構造がとにかく面白い一冊でした。

異世界転生ものではありますが、王道の成長譚というより、
最強主人公×勘違いコメディ×中二病全開の美学を楽しむ作品です。

一方で、主人公が強すぎることや、女性キャラが多い構成など、
人によっては好みが分かれそうな部分もありました。

「変な主人公なのに妙に魅力がある作品を読みたい人」や、
「主人公だけがズレたまま話が進むコメディが好きな人」にはかなり刺さる作品だと思います。

目次

『陰の実力者になりたくて! 01』はどんな作品?

『陰の実力者になりたくて! 01』は、
「表ではモブ、裏では圧倒的実力者」という理想に人生を捧げた主人公・シドが、
異世界で本当に陰の実力者のような存在になっていく新文芸作品です。

主人公のシドは、主人公でもラスボスでもなく、
物語の裏側で暗躍しながら実力を示す「陰の実力者」に強く憧れています。

その憧れを異世界で実現しようとしたシドは、
自分の妄想で作った設定をもとに「闇の教団」と戦う遊びを始めます。
ところが、その作り話だったはずの設定が本当に存在していて、
本人の知らないところで話がどんどん大きくなっていきます。

さらに、シドが気まぐれで助けた少女たちは彼を崇拝し、
やがて配下として組織を形作っていきます。
シド本人はあくまで陰の実力者ごっこを楽しんでいるつもりなのに、
周囲から見ると本物そのもの、というズレが本作最大の魅力です。

全体としては、
主人公最強、異世界転生、勘違いコメディが組み合わさった作品で、
真面目に読むほど笑えて、笑っているうちに世界観も広がっていくタイプの1巻でした。

発売日・著者・レーベルなどの基本情報を先に確認したい方は、こちらの記事をご覧ください。

向いている人

  • 最強主人公ものが好きな人
    シドは最初からかなり強く、1巻時点でも圧倒的な存在感があります。
    修行や成長をじっくり追うというより、完成された強さを見る面白さがある作品です。
  • 勘違い系コメディが好きな人
    主人公が適当に言ったことや、雰囲気でやった行動が、なぜか最善手になっていく構造がかなり面白いです。
    本人だけがズレたまま周囲の評価だけが上がっていく流れが好きな人には特におすすめです。
  • 中二病っぽい設定や演出が好きな人
    「陰の実力者」という発想そのものにロマンがあります。
    シドの言動は本気で、ここまで徹底されると逆に清々しいです。
  • コメディの中に少しシリアスや熱さが欲しい人
    基本は笑える作品ですが、ただふざけているだけではなく、
    世界の裏でちゃんと話が進んでいるので読み応えもあります。
  • サクサク読める作品を探している人
    主人公の口語調でテンポよく進むため、重たさはそこまでなく、ノリ良く読み進めやすい作品でした。

合わないかもしれない人

  • ハーレムっぽい構図が苦手な人
    周囲の主要キャラが女性中心なので、そうした構成が苦手な人には少し合わないかもしれません。
    ただし、主人公本人は女性に強い興味を示さないため、
    いわゆるラブコメ的なハーレムとは少し違う印象です。
  • 実力が拮抗した熱い戦闘を求める人
    主人公が強すぎるため、バトルはどうしても一方的になりやすいです。
    互角の勝負や接戦の緊張感を重視する人には物足りない可能性があります。
  • 中二病ムーブ自体が苦手な人
    シドは徹頭徹尾、「陰の実力者」らしくあることに全力です。
    ここが作品の核なので、このノリが無理だとかなり厳しいと思います。
  • リアル寄りの主人公像を求める人
    シドは良い意味でも悪い意味でもかなり極端です。
    常識的というより、信念が狂気寄りなので、その濃さに好みは分かれそうです。

感想・見どころ

※本記事は作品内容に軽く触れています。未読の方はご注意ください。

『陰の実力者になりたくて! 01』は、
主人公の異常なまでのこだわりと、それが全部いい方向に転がっていく面白さが詰まった1巻でした。

特に印象に残ったのは、
シドが「陰の実力者」設定をただの遊びや憧れで終わらせず、
人生そのものを捧げているところです。
ここまで本気でやっていると、もはや狂人と言っていいレベルなのですが、
不思議と不快感はなく、むしろ筋が通っていて好感が持てました。

人並みの感性はちゃんと持っていて、悪虐非道なことをするわけではないので、
変人ではあっても嫌な主人公には感じませんでした。
ズレているのに応援したくなる、かなり独特な主人公だと思います。

また、本作の面白さは、
主人公の言った適当な設定が本当だったり、
適当に動いた結果が最善手になったりするところにもあります。
本人は全力でそれっぽいことをやっているだけなのに、
周囲はその言動を深読みし、どんどん評価を高めていく。
この噛み合っていないのに成立している構造が、とても楽しかったです。

読んでいて何度も、
「いや、本人そこまで考えてないよ」とツッコミたくなるのですが、
そのツッコミ込みで面白い作品でした。
むしろ、シドが真実に気づかないままなのが、この作品の美味しいところだと思います。

バトルについては、基本的に主人公が強すぎるので一方的です。
そのため、緻密な駆け引きや接戦の熱さを味わう作品ではありません。
ただ、そこを求めなければ十分に楽しく、
圧倒的な強者がノリノリで決める気持ちよさはしっかりあります。

女性キャラが多い点は好みが分かれそうですが、
主人公がそもそも恋愛方面に興味を向けていないため、
ベタベタしたラブコメにはなりにくいです。
そのぶん、キャラの可愛さや掛け合いを軽く楽しめるのがよかったです。

全体としてはかなり読みやすく、
異世界転生ものの中でもかなり独特の立ち位置にある作品だと感じました。
王道の最強主人公作品とも少し違い、
ただのギャグ作品とも言い切れない、絶妙なバランスがあります。

なお、アニメから入った人は少し注意が必要で、
アニメ1話の前半にあたるような内容は原作1巻には入っていません。
アニメでいうと、1話後半の一部から2話以降の内容が本作の中心になります。
アニメ視聴後に原作を読む人は、その違いも踏まえて読むと入りやすいと思います。

総合すると、1巻は
「中二病を極めた主人公の狂気」と「勘違いが奇跡的にかみ合う面白さ」を楽しむ作品でした。
細かいことを気にせず、シドの全力の陰の実力者ムーブに乗れる人ほど、かなりハマる一冊だと思います。

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