とくめい先生『アラサーがVTuberになった話。』の第2巻は、2023年2月にKADOKAWAから刊行された配信ものシリーズの続巻です(イラスト:カラスBTK)。1巻であれだけ波乱に巻き込まれた主人公の、その後を心配しながら読み始めると――今度は妹がVTuberとしてデビュー。兄妹コラボまで実現し、周囲が一気ににぎやかになります。1巻より少し軽やかに、関係性の広がりを楽しめるのが本巻の読みどころです。
心配しながら読み始めたら、今度は妹がVTuberとしてデビューしてきました。しかも兄妹コラボまで実現し、主人公の周囲はさらににぎやかになります。
炎上も騒動も相変わらずありますが、1巻と比べると少し軽やかで、関係性の広がりを楽しむ一冊になっていました。
総合評価 ★4.0|妹のVTuberデビューと兄妹コラボで一気ににぎやかになる2巻。1巻ほど重い炎上はなく、関係性の広がりを軽やかに楽しめます。
『アラサーがVTuberになった話。2』はどんな作品?
デビューから3ヶ月、炎上続きの日々を経て迎えた夏。主人公は、以前から計画していた妹との兄妹コラボに向けて動き始めます。
そんな中、前職の後輩が大手事務所の新人VTuberとしてデビューしたことが判明します。さらに、その同期が妹の親友だったり、主人公と後輩の同棲疑惑までネットに出たりと、主人公の周囲は相変わらず落ち着きません。
妹のVTuberデビューを中心に、身近なVTuber関係者がどんどん増えていく、にぎやかな2巻です。
発売日や著者などの作品データを先に確認したい方は、アラサーがVTuberになった話。2からどうぞ。向いている人
妹との兄妹コラボを楽しみたい人
2巻の大きな見どころは、妹がVTuberとして登場し、主人公とコラボするところです。
経緯に勢いはありますが、兄妹ならではの距離感や配信上でのやり取りが楽しく、1巻で妹が気になっていた方には特に満足しやすい巻だと思います。
VTuber同士の関係性が広がる話が好きな人
妹だけでなく、前職の後輩や妹の親友など、主人公の周囲に新しい配信者が増えていきます。
主人公の活動が本人だけに留まらず、周囲の人間関係へ広がっていく雰囲気を楽しみたい人に向いています。
主人公が騒動に巻き込まれる展開が好きな人
2巻でも、主人公の周囲は相変わらずバタバタしています。
ただ、1巻と比べると深刻な炎上よりも小さな騒動が次々起こる印象で、本作らしい巻き込まれ体質をテンポよく楽しめます。
新キャラとの絡みを楽しみたい人
今巻では新キャラも登場します。
まだ深く掘り下げられてはいませんが、主人公との今後の関係が気になるキャラが増えていて、次巻への期待感につながっていました。
1冊にいろいろな話が入っている作品が好きな人
配信、コラボ、騒動、新キャラとの出会いなど、細かく話題が切り替わっていくタイプの巻です。
ひとつの大きな流れでじっくり進むより、テンポよくいろいろな展開を楽しみたい人に向いています。
合わないかもしれない人
妹中心の展開が苦手な人
2巻は妹との絡みがかなり多く、兄妹コラボや妹のVTuberデビューが物語の大きな軸になっています。
妹キャラより他のVTuberとの関係を見たい方は、少し偏って感じるかもしれません。
新キャラをすぐ深く掘り下げてほしい人
新キャラは登場しますが、2巻ではまだ顔見せの段階です。
キャラ同士の関係が少しずつ広がっていく巻なので、濃い個別エピソードを期待すると物足りなさを感じる可能性があります。
ひとつの大きな話をじっくり追いたい人
短いエピソードや場面の切り替わりが多く、区切りがつきやすい構成になっています。
一気読みを求めるより、少しずつ楽しみながら読む形が合う一冊です。
VTuber文化や掲示板の反応にあまり興味がない人
今巻も配信、コラボ、ネット上の反応、VTuber同士の関係性が大きな要素になっています。
VTuberや配信者文化に興味が薄い場合は、入りづらく感じるかもしれません。
感想・見どころ
※本記事は作品内容に軽く触れています。未読の方はご注意ください。
『アラサーがVTuberになった話。2』(2巻)は、1巻で始まったVTuber活動が周囲へ広がり、にぎやかさが増した一冊でした。
今巻の中心は、やはり妹のVTuberデビューと兄妹コラボです。
1巻でも主人公をVTuberの世界へ引き込む存在として強い印象を残していた妹が、2巻では自分も配信者側に立ちます。経緯はかなり勢いのある展開ですが、本作らしいバタバタ感として受け入れると楽しく読めました。
兄妹ならではの距離感や、配信上でどう見えるか、周囲がどう反応するかも含めて面白いです。兄妹コラボというだけでにぎやかなのに、そこへネット上の反応や周囲のキャラの動きが重なることで、2巻らしい明るさが出ていました。
そして、妹のデビューをきっかけに、主人公の周囲にいるVTuber関係者が一気に増えていくのも印象的でした。
前職の後輩や妹の親友など、身近なところから新しい配信者が出てくる流れはかなり濃いです。偶然が重なりすぎているようにも見えますが、その都合の良さも含めて、本作らしいにぎやかな人間関係として楽しめました。
この「周囲に人が増えていく感覚」は、1巻との違いとしても分かりやすかったです。1巻は、主人公が厳しい反応を受けながらVTuberとして活動を始める導入巻という印象が強めでした。対して2巻は、妹や後輩、新しいVTuber関係者が加わることで、主人公の活動が周囲へ広がっていく巻だったと思います。
そのうえで、2巻は騒動がありながらも、1巻ほど重く引っ張らないところが読みやすかったです。
炎上やネット上の騒ぎは相変わらず起きますが、今巻は深刻な炎上というより、小さな騒動が次々と起こる印象です。主人公にとっては大変な状況でも、掲示板や視聴者の反応が良いアクセントになり、暗くなりすぎません。
読者としては、主人公の巻き込まれ方や周囲の反応をテンポよく楽しめる作りになっていました。1巻よりも少し軽やかに読めたのは、この騒動の扱い方の違いが大きかったと思います。
さらに、新キャラも加わることで、次巻以降の関係性にも期待が持てる内容になっていました。
特に先輩の男の娘キャラは、登場した時点でキャラの方向性がわかりやすく、主人公とどう絡んでいくのかが楽しみになる存在です。2巻ではまだ顔見せの段階ですが、今後の掘り下げが気になります。
また、情報量は1巻と同じく多めです。
配信、コラボ、騒動、新キャラとの出会いなど、短い単位で話題が切り替わるため、ひとつの大きな話をじっくり読むというより、いろいろな出来事をテンポよく追っていく巻でした。
途中で区切りやすい構成ではありますが、それは退屈だからではなく、話ごとのまとまりが良いからだと思います。妹のデビューとコラボを楽しむ巻として読めば、満足度は高いです。
1巻の強烈な導入とは少し違う楽しさですが、キャラ同士のつながりや関係性の広がりが、シリーズの魅力として育ってきているのを感じる一冊でした。
まとめ
『アラサーがVTuberになった話。』2巻は、妹のVTuberデビューと兄妹コラボを中心に、主人公の周囲がにぎやかに広がっていく巻でした。1巻ほど重い炎上はなく、テンポよく読みやすい一冊です。重めのドラマを求める人には軽く感じるかもしれませんが、妹との掛け合いや、VTuber同士の人間模様が増えていく流れを楽しみたい方にはおすすめ。新キャラも加わり、次巻への期待感も十分な続巻です。
1巻ほど重い炎上はなく、にぎやかで読みやすいテンポが心地よい巻です。妹との絡みが好きな方や、VTuber関係者が増えていく人間模様を楽しみたい方には合いやすいと思います。
新キャラも増え、次巻への期待感も十分ありました。妹コラボや関係性の広がりが気になる方には、手に取ってみてもよい巻だと思います。
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