才能なしと判定されながら、防御技【パリイ】だけを磨き続けた青年ノールが、自分の強さに気づかないまま王国の騒動をくぐり抜けていく『俺は全てを【パリイ】する』。読む順番は1巻から刊行順でよく、アニメ第1期を見た方は原作3巻から読むと続きがつながります。既刊12巻の感想レビューと作品データ、既読の方向けのネタバレあらすじをこのページに集めました。
読む順番:1巻から12巻までの刊行順でOK。アニメの続き:TVアニメ第1期は原作1・2巻にあたるので、続きは3巻から。掲載範囲:原作小説の1〜12巻(2026年10月21日時点の既刊すべて。シリーズは続刊中で、13巻の発売日は未発表)。3巻から5巻の神聖ミスラ教国編、6巻から10巻の商業自治区編と、数巻ごとにひとつのエピソードが続くシリーズです。
目次
アニメの続きは原作何巻から?
TVアニメ第1期(2024年7月から9月に放送・全12話)は、原作小説の1巻から2巻の終わりまでにあたります。王女リーンとの出会いから、2巻で描かれる魔導皇国との戦いまでが映像化されました。放送時期と話数はTVアニメ公式サイトの情報(2026年10月21日確認)、原作との対応範囲は各話のあらすじと原作の内容から当サイトが判断した目安です。
アニメの続きを読みたい方は、3巻から読み始めると話がつながります(3巻の感想レビューはこちら)。3巻からは神聖ミスラ教国編が始まり、舞台を王国の外へ移した新しい冒険が描かれます。アニメと原作の違いも含めて楽しみたい方は、1巻から読み直すのもおすすめです。なお、2025年7月19日には第2期の制作決定が発表されています(放送時期は2026年10月21日時点で公式サイトに未掲載)。
読む順番(おすすめ)
基本は1巻から12巻までの巻数順でOKです。外伝や別の時系列から読む巻はなく、刊行順がそのまま物語の順番になっています。
このシリーズは、ひとつのエピソードが数巻にわたって続き、前のエピソードで出会った人物や出来事が、後の巻で思わぬ形で関わってきます。巻の終わりで「次巻へ続く」となることも多いので、1巻から順に読むのがいちばん自然です。
『俺は全てを【パリイ】する』シリーズはどんな作品?
冒険者の養成所で全職業「適性なし」と判定され、「才能なしの少年」と呼ばれた青年ノール。それでも夢をあきらめきれず、唯一身についた防御技【パリイ】の修行に独りで明け暮れ、二十七歳でようやく最低ランクの冒険者になります。ある日、魔物に襲われていた王女を助けたことから、彼は王国を取り巻く騒動に関わっていくことになります。
本作の読みどころは、自分を「鍛錬の足りない弱い冒険者」だと信じ込んだままのノールと、その姿を深読みしていく周囲とのすれ違いです。本人だけが自分の規格外の力に気づいていない「逆勘違い」の面白さを軸に、王女リーンや【神盾】イネスたちとともに、巻を追うごとに舞台を広げていく異世界ファンタジーです。
シリーズはこんな人におすすめ
勘違いが生むすれ違いを楽しみたい人
本人は「弱い冒険者」のつもりで、周りはその一挙一動を深読みしていく。そのずれが生む笑いと痛快さが、全巻を通した読みどころです。
王道の冒険とバトルをたっぷり読みたい人
王都から教国、砂漠の商業自治区へと、エピソードごとに舞台を移しながら大きな戦いが描かれます。長いシリーズを通して、ノールの【パリイ】が見せる爽快感を味わえます。
仲間たちの成長や日常も楽しみたい人
リーンやイネス、ロロたちが巻を追うごとに成長していくほか、巻末の書き下ろし短編では、脇役たちの日常や過去も描かれます。
合わないかもしれない人
主人公が悩みながら変わっていく物語を読みたい人
ノールは自分の強さに気づかないまま物語が進むので、主人公の内面の成長をじっくり追いたい人には、物足りなく感じるかもしれません。
一冊ごとに話がきれいに完結してほしい人
教国編や商業自治区編のように、ひとつのエピソードが数巻にわたって続きます。巻の途中で区切られることも多いので、まとめて読める人のほうが楽しめます。
まず気にしておきたい節目巻
1・2巻は、TVアニメ第1期の範囲です。王女リーンとの出会いから、魔導皇国との戦いまでが描かれます。
3巻から5巻は神聖ミスラ教国編です。舞踏会に招かれた教国を舞台にした3冊続きのエピソードなので、続けて読むのがおすすめです。
6巻から10巻は商業自治区編です。南の商人の国サレンツァを舞台に、5冊かけてひとつの大きな物語が描かれます。
11巻からは、エルフをめぐる新しいエピソードが始まります。12巻では、エルフの討伐隊が出発の日を迎えます。
各巻リンク一覧(作品データ&感想)
各巻の感想レビューと、発売日・あらすじなどの作品データへのリンクです。ネタバレあらすじは既読の方の振り返り用に、初期状態で閉じた折りたたみにしています(クリックで開きます)。
1・2巻(アニメ第1期の範囲)
1巻|才能なしと判定されながら【パリイ】だけを磨き続けた青年ノールが、魔物に襲われていた王女を助けたことから、王国を取り巻く騒動に関わっていく導入巻です。(感想レビュー/作品データ)
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ノールがいつもの【パリイ】で弾き返した相手は、街中に現れるはずのない危険な魔物でした。当の本人は何も知らないまま、王家は名乗らずに去った男の行方を追い始めます。
王家に招かれたノールが褒美の代わりに受け取ったのは、一本の古びた剣。周りの反応を見るかぎり、ただの剣ではなさそうです。
ノールの何気ない言葉を深く受け止めた王女リーンは、彼を「先生」と慕うように。二人の行く先々では、偶然とは思えない騒ぎが続きます。
自分をまだ弱い冒険者だと思ったままのノールの耳に、王都に何かが迫っているという話が届き、物語は次の巻へ。
2巻|魔導皇国の皇帝が仕掛けた攻撃で王都が厄災の魔竜に襲われ、存亡の瀬戸際に立たされた王国を救うため、ノールたちが立ち向かう第2巻です。(感想レビュー/作品データ)
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王都に迫る厄災を前に、ノールはいつもどおり【パリイ】で受け流し続けます。ところが相手のほうは、まったく別のことを悟っていたようです。
騒ぎはそれで終わらず、その裏にあった大きな企みが姿を現します。ノールは仲間を守るため、一人で前に出ることを選びます。
限界まで戦い抜いたノールのもとには懐かしい顔ぶれが駆けつけ、思いもよらない「足」で物語が動きます。巻末では、かつてノールを送り出した人たちの思いが描かれます。
王国の周りには、まだ火種がくすぶったまま。次の騒動の気配を残して、次の巻へ。
3巻から5巻(神聖ミスラ教国編)
3巻|神聖ミスラ教国の舞踏会に招かれたリーンが、併合の思惑を知りながら、ノール、イネス、ロロとともに教国へ向かう、神聖ミスラ教国編の始まりの巻です。(感想レビュー/作品データ)
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王国を訪れた隣国の権力者は、ある要求を退けられると、今度はリーンに思いもよらない話を持ち出します。リーンは危険を承知で、その国の舞踏会へ向かうことを決めます。
旅立ちまでの日々、リーンとロロはそれぞれの鍛錬に打ち込みます。たどり着いた聖都は、言葉ひとつにも気が抜けない街でした。
舞踏会の朝、ノールだけが別室の「もてなし」へ。ところが本人は、それをまったく別の意味に受け取っていて……。
会場に一人残されたリーンを待つ局面も、地下で起きている何かの正体も語られないまま、物語は次の巻へ続きます。
4巻|ミスラ教国の地下へ向かったノールが女性冒険者アスティラと出会い、巨大骸骨の聖ミスラと対峙する、教国編の中盤にあたる第4巻です。(感想レビュー/作品データ)
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「もてなし」を受け続けたノールは思いもよらない場所へ落ちていき、そこで長く閉じ込められていたという一人の冒険者と出会います。
一方のリーンは、ある人物から本心と重大な頼みごとを打ち明けられ、迷宮の深くへ向かいます。窮地に陥った二人のもとに響いたのは、聞き慣れたあの一声でした。
物語はある冒険者パーティの過去へさかのぼり、かつての仲間たちが、誰も望まない形で再会することになります。
そして祝賀の日の聖都で、地の底から「何か」が這い出してきて、戦いは次の巻でクライマックスへ。
5巻|凶悪な変異を遂げた聖ミスラを前に、ノールたちが総力戦に挑む、神聖教国編の締めくくりとなる第5巻です。(感想レビュー/作品データ)
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地下での一撃から思いもよらない形で舞い戻ったノールと、崩れた大聖堂で再会する一行。聖都の戦いは最終局面を迎えます。
迷宮の奥で、ロロはこれまでの自分から一歩踏み出す選択をします。地上ではリーンとイネスが、それぞれの覚悟で街を守ろうとします。
追い詰められた相手を前に、リーンは託されていたものを手に、大きな賭けに出ます。
戦いのあと、ノールは相変わらずの日常へ帰っていき、神聖教国編はここで幕。次の巻からは舞台を砂漠へ移し、新しい旅が始まります。
6巻から10巻(商業自治区編)
6巻|王女リーンに誘われて、南の商人の国サレンツァへ向かう砂漠の旅が始まる、商業自治区編の幕開けの巻です。(感想レビュー/作品データ)
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王都の復興工事に励むノールは、リーンに誘われて南の国サレンツァへ向かいます。砂漠で一行を待っていたのは、見かけとはまるで違う相手でした。
たどり着いた土地には、水にも作物にも恵まれない根深い事情がありました。水源を探すノールは、地中深くで途方もなく大きな存在にぶつかります。
絶望しかけるリーンをよそに、ノールの頭に浮かんだのは、とても彼らしい発想でした。巻末では、若き日の王と仲間たちの日々が描かれます。
砂漠の村での新しい暮らしが始まろうとするなか、この国の本当の顔はまだ見えないまま、物語は次の巻へ。
7巻|砂漠の村の徴税権をめぐって、豪華な施設「時忘れの都」でサレンツァに伝わる『裁定遊戯』に挑む第7巻です。(感想レビュー/作品データ)
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砂漠の村では、ノールとリーンが常識外れの手際で暮らしを整え、シレーヌも村人たちへの弓の指導を始めます。
ところが村の発展を見とがめた有力者が現れ、ある勝負での決着を持ちかけてきます。
豪華な舞台で始まった勝負は、賭けの桁が常識外れに跳ね上がっていきます。追い込まれたノールが最後に選んだのは、とても彼らしい応じ方でした。
相手の本当の狙いも、この国の全体像もまだ見えないまま、物語は次の巻へ。
8巻|シレーヌの兄リゲルの過去が語られる一方、首都へ向かうノールたちの前に、かつて戦った最強の敵が現れる第8巻です。(感想レビュー/作品データ)
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シレーヌは、行方の知れない兄と家族の消息を知ろうとします。語られたのは、獣人たちがたどった重い過去でした。
回想では、戦いを拒み続けた兄が弓を取るまでの日々と、幼いシレーヌとの約束が描かれます。
一方のノールは、時忘れの都で大勢の人々を前に約束を交わし、押し寄せる危機にも正面から向き合います。
首都へ向かう道中、かつての因縁の相手が姿を現し、シレーヌが弓を引いたところで、物語は次の巻へ。
9巻|サレンツァの首都で、獣人や魔族が奴隷として売買されている現実を知ったノールたちが、オークション会場へ足を運ぶ第9巻です。(感想レビュー/作品データ)
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首都に着いたノールは、つらい境遇にあった獣人の姉弟を迷わず救い出します。その気前の良さが、街の仕組みそのものを揺さぶり始めます。
年に一度のオークションをめぐる噂を追って、会場へ向かう一行。ところが入口で、ノールの剣が何者かに盗まれてしまいます。
ノールに代わって会場へ踏み込んだリーンたちを待っていたのは、仕組まれた罠でした。目の前の光景に、リーンはもう迷わないと心を決めます。
盗まれた剣の行方は、シリーズ全体の謎につながっていきそうです。剣を失ったノールと、不穏な言葉を残して去った者たち。続きは次の巻で。
10巻|サレンツァに出現した『忘却の巨人』を前に、ノールが宿敵ザドゥに共闘を申し出る、商業自治区編のフィナーレの巻です。(感想レビュー/作品データ)
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オークションの騒ぎのあと、一行が次の手を打つ一方で、首都の奥では眠っていたものが目を覚まします。
街へ迫る巨大な脅威を前に、ノールは意外な相手に力を貸してほしいと頼みます。各地から援軍も駆けつけますが、相手の奥には思いもよらないものが眠っていました。
最後の局面を切り開いたのは、思いもよらない一手でした。戦いのあとにも、それぞれが向き合うべきものが残されています。
けれど脅威を呼び覚ました側の思惑は、まだ終わっていないようです。商業自治区編はここで幕を閉じ、物語は新しい舞台へ。
11・12巻(エルフをめぐる新章)
11巻|魔導皇国の皇帝ミルバを迎えた宴の席で王都に異変が起き、ただひとり難を逃れた【幽姫】レイが反撃に出る第11巻です。(感想レビュー/作品データ)
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王都へ戻ったノールたち。けれど前の戦いの爪痕は残っていて、イネスは力を失ったまま静養を続けていました。
隣国の皇帝を迎えた宴の夜、王都は不思議な眠りに包まれ、エルフの兄弟が何かを探して現れます。ただ一人眠らずにいたレイが立ち向かいますが、相手の力は想像を超えていました。
目を覚ましたノールと、ずっと踏み出せずにいた一歩を踏み出すレイ。その夜の戦いは、この先へ続く因縁を生むことにもなります。
事件のあと、各国の首脳が集まって下した決断と、ひとり涙を流すリーン。遠くでは兄弟を送り出した側も動き始め、物語は新しい章へ。
12巻|エルフの討伐隊が編成され、イネス、ロロ、リーンがそれぞれ悩みを抱えたまま出発の日を迎える第12巻です。(感想レビュー/作品データ)
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エルフの襲撃から一夜明け、各国の話し合いで討伐隊が組まれることに。ノールは出発までの日々を、王都を離れた森で過ごします。
遠征への同行を願ったリーンは父の命に背き、王宮を追われてノールのもとへ。出発の朝には、ロロとイネス、そしてリーンと父王が、それぞれのやり方で思いをぶつけ合います。
迎えに来た船には思いがけない顔ぶれまで加わり、一行は北の地を目指して飛び立ちます。
巻末の短編は、ある王子と女冒険者の出会いを描いた物語。過去とこれから向かう先の両方に、まだ明かされていないものが待っていそうです。
最新刊レビューはこちら
当サイト掲載の最新刊は、2026年6月発売の12巻です。エルフの討伐隊が編成され、恩寵を失ったイネス、ある決意をするロロ、父である国王と衝突したリーンが、それぞれ悩みを抱えたまま出発の日を迎えます。出発までの準備期間のにぎやかさと、ノールのいつも以上の規格外ぶりも楽しめる一冊です。12巻の感想レビューはこちら。
まとめ
『俺は全てを【パリイ】する』は、才能なしと言われながら【パリイ】を磨き続けたノールが、自分の強さに気づかないまま王国の騒動をくぐり抜けていく、逆勘違いの異世界ファンタジーです。勘違いが生むすれ違いの笑いと、王道の冒険・バトルの両方を楽しみたい人に向いています。
アニメから入った方は3巻から、初めての方は1巻から刊行順に読むのがおすすめです。12巻で物語は新しい旅へ踏み出したところなので、今から追いかけても、続きを一緒に待つことができます。
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